旅行代理店の大半が中小企業

旅行代理店のいわゆる大手と呼ばれる会社は、業界の中ではごく一部であり、その他はいわゆる中小企業が多くなります。

 

新卒、転職でこの業界を考えている人にとって、一体どの会社を選べばよいのか分からないという方も多いことでしょう。

 

そこで今回は、旅行代理店の大手に勤務することのメリットについてご紹介していきます。

 

給料水準

旅行代理店は他の業界と比べると給料が安く、例え大手代理店であっても、やはり給与水準が低いことで知られています。

 

新卒の4大卒の場合の初任給は18〜20万が相場となっており、専門学校卒の場合は、さらに2万円ほど安くなることが多くなります。

 

しかし大手の醍醐味といえば、やはりボーナスが中小に比べると断然多いという点が挙げられます。

 

中小企業の場合ボーナスは良くても基本給の2倍程ということが多いですが、大手の場合は良いときは5、6倍支給されるということもあるので、基本給の安い旅行業界にとって、ボーナスの差は何よりも大切といえます。

大手はリスクに対する考え方がしっかりしている

旅行代理店は、他の業界よりも国際情勢、テロ、自然災害などいろいろな要素を受けやすくなります。

 

更にフライトスケジュールの変更によって直行便がなくなったというようなことでも、旅行者が減る場合もあり、そういう意味では非常に繊細な業界でもあるといえます。

 

しかし大手はそのリスクを回避すべく、海外と国内の旅行の商品を手広く扱うだけではなく、目的のある旅行商品の開発にも力を入れています。

 

若者相手の激安旅行、シニア層をターゲットとしたリッチな旅行、新婚旅行、バス旅行、クルーズなど、幅広い商品を取り扱うことで、どこかが転んでも他でカバーできるようにしていることが多いのです。

 

また最近では旅行業界とは全く異なる異分野へ参入する旅行代理店も増えてきています。

 

ある旅行会社の例でいえば、もともと旅行代理店で、子会社として設立したインターネット販売の会社の方が売り上げが数年後によくなり、旅行代理店そのものは売り上げが伸びず倒産してしまったケースもあります。

 

しかしインターネット販売の会社は業績が良かったため、倒産した旅行代理店のスタッフはみな子会社に移籍をして職を失うリスクを免れたケースもあるのです。

 

つまり大手代理店は、リスクに対する「保険」をどう考えるのかという点においても、業界の中で一歩前進しているといえます。

転職がしやすい

旅行業界は、業界内で非常に転職しやすい業界であり、経験者であれば特に優遇されることが多いです。

 

そのため大手で働いていた経験があれば、年齢を問わず転職できる可能性が広がります。

 

またたとえ結婚や出産などよってブランクがあったとしても、経験者は重宝されることが多いので、この業界を渡り歩いていくことができます。

 

旅行業界はパート、契約社員などの雇用形態も多く、将来的にライフスタイルが変わっても雇用形態を変えて働くことも可能であり、その基盤となるのはやはり大手に勤務しているからこその強みといえるでしょう。

残業代がきちんとつくが多い!

旅行業界はサービス残業が多いことで知られていますが、中小企業の場合は全く残業代すらもつかないことも多く、泣き寝入りをする人も少なくはないことが現状です。

 

しかし大手であれば申請があればよいとされている場合や、○○時間までと決められた範囲内において残業代が支給されるとしていることもあります。

 

もちろん中小であっても残業代がつくこともあるので、いずれにせよ事前にしっかりと確認をしておくことが大切です。